自閉症・発達障害の方がスムーズに歯科治療が出来るように、絵カードアプリを製作。音声付きで、視覚支援。無料のコミュニケーション・ツール。
カードの順番を保存することもできます。
コミュニケーション・ツールとしてお使いください。
絵カードDE歯科治療の使い方
●絵カード選択
①使用する絵カードを、上にドラッグして並べて下さい。
②削除する場合は、絵カードを下にドラッグして下さい。
③指もしくは矢印アイコンで横スクロールさせ、他の絵カードを見ることが出来ます。
④治療編と歯磨き編がありますが、選択は分類に関係なく可能です。
●絵カード再生編
①「さいせい」ボタンをタッチすると再生画面に変わります。
②「すすむ」「もどる」で画面変更できます。その際に音声で治療内容を説明いたします。
③絵カードをタッチしても、音声を聞くことが出来ます。
●保存編
①お気に入りの絵カードの順番を保存できます。
②「ほぞん」ボタンをタッチします。
③画面が変わりますので、ファイル名の入力をします。
④長押しすると削除することが出来ます。
⑤削除の際には確認メーッセージがでますので、安心してください。
自閉症のお子さんに関わる全ての方へ
~アプリの絵カード使ってみませんか?~
自閉症とはどんな病気?
自閉症は何かをきっかけに自分の殻に閉じこもる病気ではなく、また親の接し方や幼少時の体験といったものにも関係しないものです。
自閉症は出生前、胎内での中枢神経系の発育に何らかの問題が生じたことが大きな原因だと考えられています。
現段階でははっきりした病気発症のメカニズムはまだ分かっておらず、おおまかに遺伝負因、生物学的要因、免疫学的要因などが複雑に作用した結果ではないかと言われています。
自閉症の大きな特徴とは?
1、周囲との交流困難
自閉症の子どもは相手の気持ちを理解することがあまり得意ではありません。
乳幼児期、親が近づいて来た時、抱き上げられたい素振りを見せない、目で合図を送らない、あるいは笑わないといった兆候がよくあります。
また両親や家族など自分にとって重要な人物がいかに重要であるかがよく分からない一方、人見知りはあまりしないものです。
そして学校に上がる年齢になると、相手の気持ちがよく分からないといったこともあり、
スムーズに友だちを作れないことが多いようです。
2、言語発達の遅れ
言葉を発さない、あるいは言葉を発し始める時期が遅いなど言語発達にかなり遅れが認められやすいです。
また言語力の不足をジェスチャーや表情で補うこともあまり得意ではありません。
また言葉を発しても意味をなさない、あるいは一般的でない言葉遣いをしたり、相手の言葉をオウム返しするといった事もしばしばあります。
3、限定的な興味の対象と動作の反復性
興味が特定の対象に限定されやすく、またある特定の動作をいわば儀式的に繰り返す傾向があります。
そしてもし自分の行動パターンが変われば、強い拒否反応を起こすこともあります。
例えば手の平をヒラヒラし続ける、積み木を一定のパターンに並べ続けるといった反復的動作がよく見られるほか、もし食事の後で入浴するといった普段の順序が逆になればパニックを起こしてしまうという事も、そのお子さんの状況によってはあり得ることです。
4視覚優位である
自閉症の子どもは、言葉で言われたことは殆ど理解していなくて、見せられたことは良く理解できることですこの特徴は視覚優位と呼ばれます。
自閉症の子どもは外からの情報のうち、10%は聴覚情報を利用し、90%は視覚情報を利用して理解していると言われています。
自閉症の子どもは、視覚的学習が得意なのです。
言葉が喋れる自閉症の子どもも、やはり視覚優位です。
あなたの言葉の指示に、子どもが従っているからと言って、「私の言葉を理解した」と誤解しないでくださいね。
例えば…あなたは「手を洗ってから、おやつにしましょう」と言ったとしましょう。
自閉症の子どもの頭には、好きな言葉は残りやすく、それ以外は消えていきます。
おそらく子どもは「おやつが食べれる」と理解するでしょう。
そして、子どもが直ぐにおやつを食べ始めたら、あなたは子どもを叱るかもしれません。
子どもは言われたことの半分を理解して行動したのに、叱られて、その子にとっては理不尽ですよね。
でも、「手洗い」と「おやつ」の絵カードを上下に並べて同時に見せると、子どもも正しく理解します。
あなたが見せて指示したことを正しく理解するのです。
動作を繰り返すことと、視覚優位な特徴を生かして自閉症のお子さんとの、円滑なコミュニケーションのために絵カードがおススメです。
今までの『絵カード』は紙ベースのかるたやトランプのようなものですが、今回ご紹介する絵カードは、スマホのアプリになったものなんです!
外出先でも、繰り返し何度でも手軽にスマホアプリの絵カードで、伝えたいことを見せることができます。
絵カードを使う3つのメリットって?
・見ることで不安や恐怖を減らせる
・次にすることの確認ができる
・子ども自身も絵カードで伝えることができる
不安や恐怖を減らす以外にも、コミュニケーションをとるのが苦手な自閉症のお子さんに「食べたいもの」や「やりたいこと」の気持ちの絵カードを並べて、指さしで教えてもらうコミュニケーション方法もあります。
絵カードを使う時の注意点
◇絵カードを使うときは親が近くで見守る
お子さんの年齢や特性によって違いますが、絵カードを使ってやってほしいときに、忙しい時間帯だと1人でさせようとしてしまいがちです。
忙しくてもまずは一旦手を止めて、必ず子どもの近くでやってほしいことを見守ります。
親が見ていないと子どもは何をやっていいか分からず、後でバタバタするなんてこともできなかったらところが分かれば、次の手立てを考えるきっかけになります。
◇うまくできないときは声かけをする
1つの動作ができるように、親は近くで見守りながら定着させていきます。
もちろん、うまくいかない、やり方が分からないこともあります。
そんな時はカードを見せるだけでなく、声をかけながら教えてあげましょう。
うまくお話ができない自閉症の子も、ただ絵カードを見せられて行うより、声をかけてもらいながらの方が安心できます。
◇何かできたら必ず褒める何か
1つでもできたら必ず褒めてあげます。
いつもできていることでも、その日の体調や機嫌によってできなくなってしまうことが
あります。
障害のある子どもたちは、1つ1つクリアしていくのにとても時間がかかります。
「できて当たり前」と思わず、「できたら褒める」を繰り返しながら1つずつ自信を持たせてあげます。
失敗したら無理にさせず落ち着かせる障害を持つ子どもさんはその日の体調や気分によってできないことがあります。
日によっては、イライラして癇癪を起こし、全くできない日もあるでしょう。
そんな日は、落ち着かせるのを優先し、好きなことをさせるのが一番です。
「毎日できるほうが珍しい」と言い聞かせながら、できるときは繰り返し絵カードを見せ、できないときは何もやらないほうが親も落ち着きます。
歯科医院への受診の際にも、あらかじめ絵カードで診察の流れを理解しておいてもらうことで、自閉症のお子さんと医療者が、できるだけ円滑なコミュニケーションと治療が行える手助けとなることと思います。